アフターコロナ・次世代のビジョン(3)つながり重視の時代「コミュ障」はどうなる?

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Q. お金を介さないとなると、今後は”より多くの人”と関わっていく必要がありますか?

まず人数で言えば、逆に少なくなります。
大企業や学校などで大人数でまとまる集会的なものは、減ります。
もちろん友人や仲間などとコミュニケーションは引き続きありますし、多くの人と交流したい人、少ない人数の方が落ち着く人、という違いはありますが、相対的には減ります。
今、経済活動が制限されて一緒に過ごす人が減っていますが、実際、生きていくために必要なつながりはそんなに多くないのです。
なぜ広げてきたのかといえば、その方が経済活動が活発になるからです。
より広く世界中の人とつながり世界を狭し、経済を活発化させる。
植民地からの搾取、それがグローバリゼーションですから。
そもそも植民地を開拓し始めたのはなぜでしょう。開拓する側の経済規模を大きくするためであり、それは欲を満たすためであり、支配される側にとってはその必要性はなかったことです。
個人個人の生存だけを考えた場合、直接的には関係がない話です。

Q. 地域活動などでは、自己開示などのコミュ力が問われるのでは?

もともと人間は他人にそこまで興味がありませんので、必要以上にあれこれ自分のことを出さなくて大丈夫です。
今もそうですが、これからは、強権的なシステムが崩れてくるので、わざわざ労力をかけて考え方の違う他人を攻撃する必要はさらになくなります
個人の単位で言えば「私の弱みを見せるのが信頼の証」という半強制的な自己開示のようなものは必要なくなるのです。
マインドはオープンです。
そうなると、「腹を見せ合う」ようなヤクザ的なコミュニケーションや、「傷を舐め合う」ような共依存的なコミュニケーションも減るのです。
腹を見せ合うというのは外交に例えれば「共に戦うなら情報を開示する」とかいう類のコミュニケーションです。
自己を開示したいなと思った時にだけ、思った人にだけすればいいし、思わなければしなくて構いません。
なお、人との関係構築が得意という社交能力(コミュ力)は個性の1つです。
社交が得意な人は個性として発揮するのがよく、そうではない人は違う能力を持っているので、そちらを使えばいいのです。

Q. 個性の発揮って、どうすればいいですか?

まず、人間はこれからもっと集団的な存在になっていきます。
均一化とは真逆で、一括管理や同調圧力などもありません。
アンバランスな人たちが複数集まることでバランスが結果的に取れているような集団です。
一人では、青色だけでも、みんなで集まると、晴れた空の色、草原の色、花の色、土の色など様々なものを描くことができます。一人一人はそのような存在となっていきます。
集団とは本来、個人が誰かに所有されることがない、自発的なものです。
各人に意志があり個性がある。目的(=作りたい絵)があって集まるのです。
その中で「個性的」であることなど必要ありません。
そもそも人は皆に個性があり、ない人はいません。それだけです。「個性」というのは特別な状態ではなく、均一化されていない状態そのものを「個」と呼んでいるだけです。
今後、小さな集団単位で仕事をすることが多くなります。仕事といっても、嫌々出勤するのではなく、それぞれができる範囲でできることをし合う形です。
例えば制作の場面においては、工場の大量生産ではなく手工業的な方法がメインになっていきます。その時みんながロボットのようでは組織は回らないので、有機的に得意を出し合い不得意をカバーし合い、状況に合わせて柔軟にやっていくことが求められます。

Q. 人と協力するのが苦手な人はどうしたら…?(そこではある程度心を開いた方がいいと思うのですが…怖くてできないです。)

人はほうっておけばもっと自由で気ままな存在なのです。
ただ、自由で気ままだと、わがままだ、怠け者だ、役に立たない、などと怒られる恐怖があり、心を開くことが難しかった人は多くいます。
今後、経済のあり方が変わることで、必要以上の効率化のための均一化は求められなくなります。
実際そのような状態になり自由で気ままでも問題なかったのだと理解できれば、そうならなくちゃと必死に気にしているのがバカバカしくなって勝手にやめます。今心を開くことを恐怖している人も「なんだ、みんなと楽しく一緒に遊んだほうがいいや」と思えてきます。
これからの協力は、嫌なことをやる役目ではなく「一緒に遊ぶ」というニュアンスです。みんなで鬼ごっこして遊びましょうと5人が集まった場合、「私は走らない」と言い出す人がいるでしょうか?そもそも走りたくない人は鬼ごっこに参加しないはずです。
だからわざわざ「(悪いけど)協力してよ」と言ってやりたくないことをやらせたり「(嫌だけど)私がやるしかない」と言ってやりたくないことをやり出したりする必要はないのです。
逆に、そのようなことはお互いに迷惑ですから。
(続く)


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